本作の公開時、業界内外で大きな波紋を呼んだのが配信プラットフォームの選定だった。大手出版社である講談社とディズニーによる戦略的協業の一環として、国内の見放題配信がディズニープラスの独占となった事実は記憶に新しい。
テレビ東京系列などでの地上波放送は維持されたものの、深夜アニメの視聴形態として定着していた複数の国内サブスクリプションでの分散配信から大きく舵を切った形だ。この決断は日本のアニメ産業におけるグローバル配信の収益モデルを大きく前進させた一方で、ファン層の間では視聴環境の移行をめぐる活発な議論を巻き起こした。世界同時展開による海外トラフィックの急拡大と、国内ファンベースの囲い込みという二つの命題を浮き彫りにした象徴的な出来事といえる。