この資料館が他の企業ミュージアムと根本的に異なるのは、「事故を引き起こした当事者自身による反省の場」である点です。展示の冒頭から、福島第一原子力発電所の事故原因に関する東電自身の自己検証が明確に提示されています。
単に「想定外の巨大津波が襲来した」という自然災害の側面だけで片付けるのではなく、過去の津波想定の試算を軽視し、浸水対策の決定を先送りにしてきた経営層・技術陣の過信や油断(シビアアクシデント対策の不備)を重い責任として記述しています。
「なぜ電源確保のバックアップが機能しなかったのか」「なぜ初期対応で冷却水を送水できなかったのか」といった疑問に対し、時系列の計器データや現場作業員の証言記録を通じて克明に回答しています。事業者が自らの過失をここまで詳細に開示・保存している事例は世界的にも極めて珍しく、国内外の原子力関係者や研究者からも高い注目を集め続けています。