冨田真由さんの現在の姿は、決して「元アイドルの悲劇」という言葉で収まるものではない。後遺症と心の傷に苦しみながらも、同じ被害に遭う人がいなくなることを願い、闘い続けている冨田真由さんの勇気ある姿は、多くの人々に大切なメッセージを伝え続けている。
事件後は自身の体験をもとに、ストーカー被害や警察対応の課題について社会に問題提起を行うようになった。訴訟を起こしてまで警察の初動対応を問いただした姿勢は、多くの人々の共感と支持を集めた。
10年という時間が経った。それでも傷は消えない。視野は戻らない。夢の中で事件はまだ続いている。それでも彼女は、マイクを持たずに声を上げ続けている。かつてステージで歌っていた言葉の代わりに、今は法廷で、インタビューで、手記で、社会に向かって語りかけている。
冨田真由さんの現在の姿とは、後遺症を抱えながらも諦めることなく、ストーカー犯罪防止と被害者支援を訴え続ける一人の人間の、静かで力強い抵抗だ。その声は、同じ恐怖の中にいる誰かに、今も届いている。