淡路島の中央西寄りに位置する伊弉諾神宮は、国生みの役目を終えた伊弉諾尊が終焉の地として選んだ幽宮(かくりのみや)跡に鎮座する、由緒ある官幣大社です。境内の案内板や公式資料にも記されている「陽の道しるべ(太陽の運行図)」は、古代の測量技術の枠を超えた神秘として参拝者を圧倒します。
伊弉諾神宮を中心軸として、春分・秋分の日の出は伊勢神宮(内宮)を通り、日の入りは出雲大社・日御碕神社へと沈みます。また夏至には諏訪大社から高千穂神社へ、冬至には富士山頂から熊野那智大社へと結ばれる、まさに日本の聖地を結ぶ十字架の中心に位置しています。この国生み神話 太陽の道の交点に立つという空間的配置こそが、伊弉諾神宮に漂う凛とした清浄さの源泉泉です。
現地を訪れると、樹齢約900年とされる県指定天然記念物の「夫婦大楠(めおとおおくす)」が静かに参拝者を迎え入れます。元は2本の樹が根元で1本に合体したこの巨木には、夫婦円満や安産、子宝を願う人々が後を絶ちません。伊弉諾神宮 ご利益として最も知られるのは「生命の再生」「厄除開運」、そして「国家安泰・大願成就」です。参拝者の手記には「長年抱えていた決断への迷いが、境内の玉砂利を踏みしめるうちに消え去った」という声が多く見られます。