従来の広告塔モデルを根底から覆したのが、ニューバランス(New Balance)との協業だ。同社は大谷を単なるスパイクの着用選手として扱わず、シグネチャーロゴの開発やオリジナルアパレルラインのグローバル展開など、ブランドカルチャーの中核に据えた。バスケットボール中心だった米国のスニーカーカルチャーにおいて、野球選手をアイコンにしたストリート展開を成功させた意義は計り知れない。
一方、日本発のグローバル展開で鮮烈なインパクトを残したのが伊藤園(お〜いお茶)だ。「Green Tea for the World」を掲げ、ニューヨークのタイムズスクエアやロサンゼルスの巨大ビルボードを大谷のビジュアルでジャック。緑茶という極めて日本的なプロダクトを、ドジャースのスターを通じて一気に世界標準のウェルネス飲料へと押し上げる戦略は見事に結実した。これらは現代スポーツマーケティングにおける教科書通りの成功モデルと言える。