アウェイの雰囲気を一瞬で静まり返らせたのは、やはりこの男のスイングだった。ロイヤルズの先発陣は初戦から徹底した外角攻めを展開し、大谷翔平のフルスイングを封じ込める精密な配球を見せていた。しかし、わずかな失策も見逃さないのが世界最高峰の打者たる所以だ。カウント2-2からの甘く入ったカットボールを捉えた白球は、右翼席最上段へと吸い込まれた。
打球速度118マイル(約190キロ)という衝撃的な弾道に、敵地のファンさえもため息を漏らすしかなかった。ロイヤルズバッテリーが仕掛けた緻密な配球計画を、圧倒的な技術とパワーで一蹴した格好だ。大谷の一発は単にチームに得点をもたらしただけでなく、相手ベンチに強い心理的圧迫感を与え、シリーズ全体の主導権をドジャースへ手繰り寄せる決定的な打弾となった。