本作の軸となるのは、休職中の刑事・武蔵三郎を演じた櫻井翔だ。極限状態に追い込まれながらも、圧倒的な洞察力と行動力で事件の真相に迫る姿は、これまでの彼のパブリックイメージを覆す力強さに満ちていた。傷つきながらも立ち向かう泥臭いアクションシーンは、従来の刑事ドラマとは一線を画するリアリティを生み出している。
病院内部に取り残された人々と、事件解決に挑む警察側の人間関係を描く相関図も実に緻密だ。病院関係者、都知事、そして事件の裏で暗躍する組織の影。人質となった人々の秘められた過去や葛藤が交錯する中で、一筋縄ではいかない人間模様が形成されていく。登場人物の一人ひとりが重要な鍵を握っており、誰一人として無駄なキャラクターが存在しない点が本作の大きな魅力だ。