大阪空港と伊丹空港が同じものであると理解した次に、多くの旅行者が直面するのが「関西国際空港(関空:KIX)」との違いです。同じ関西圏の主要空港でありながら、両者の担う役割と性格は180度異なります。
最大の違いは「国際線」と「国内線」の住み分けにあります。大阪国際空港(伊丹)は名前に「国際」の二文字を残していますが、1994年9月に関西国際空港が開港した瞬間にすべての国際線定期便が関空へと完全移管されました。そのため現在、伊丹空港から海外へ直接飛ぶ定期便は1便も存在しません。伊丹は日本の主要都市(羽田、新千歳、福岡、那覇など)を結ぶ国内幹線および地方路線に特化した「国内線専用ハブ空港」として機能しています。
もう一つの決定的な違いは運用時間、いわゆる「門限」の有無です。市街地に隣接する伊丹空港は、騒音防止の協定に基づき午前7時から午後21時までの14時間しか離着陸が認められていません。天候不良や機材トラブルで21時を1分でも過ぎると着陸が拒否され、関西国際空港などへダイバート(目的地変更)される厳しい運用ルールが敷かれています。一方、大阪湾の人工島に建設された関西国際空港は、騒音被害の心配がないため完全24時間運用が可能です。国際貨物便や深夜早朝の格安航空会社(LCC)が集中するのはこのためです。