高専人気の上昇に伴い、「専門塾に入会さえすれば確実に合格・進級できる」という安易な期待を抱くケースが見受けられますが、ここには大きな落とし穴が存在します。
第一の誤解は、「高校受験対策の延長で高専にも対応できる」という思い込みです。高専の入試問題は思考力重視・工学的センスを問う構成になっており、公立高校向けの暗記型勉強法をいくら積み上げても合格ラインには届きません。逆に、高専専門塾のカリキュラムは極度に特化しているため、「途中で普通高校へ志望校を変更する」となった場合に方向転換の負荷が大きくなるリスクを孕んでいます。
第二の盲点は、「在学中の補習塾依存」による自立心の喪失です。高専のカリキュラムは本来、自ら文献を調べ実験・レポートを遂行する研究者・技術者の素養を鍛える場です。日々の小テストや課題のすべてを塾に依存してしまうと、4年次・5年次の卒業研究や工学実験で自走できなくなるという本末転倒な事態を招きかねません。