「一夜の賑わいと引き換えに、生活環境が脅かされる」——これが会場周辺に住む生活者の本音だ。花火の打上時刻が近づくと、主要駅や湖岸道路は身動きが取れないほどの人波で埋め尽くされる。非常車両の通行が妨げられるリスクに加え、私有地への侵入や深夜までの騒音、大量の放置ゴミに長年悩まされてきた。
自治会や近隣住民からの苦情や要請が強まる中、主催者側も「地域に愛されない花火大会は継続できない」という判断に傾きつつある。住環境の保護と観光事業の振興という二律背反する課題が、開催見送りの大きな要因となっている。