なおちゃんラーメンを語る上で欠かせないのが、福岡市早良区田隈に本店を構える豚骨ラーメンのレジェンド「ふくちゃんラーメン」との師弟関係です。店主はふくちゃんラーメンで長年修行を積み、確かな技術と豚骨スープへの情熱を受け継いで独立を果たしました。福岡のラーメンカルチャーにおいて「ふくちゃん系」と呼ばれるこの系譜は、単なる暖簾分けにとどまらず、各店主が独自のこだわりを注入して進化を続けています。
なおちゃんラーメンのスープは、豚骨を長時間炊き込みながら新しい骨と熟成したスープを掛け合わせる伝統の技法で作られています。骨の髄から抽出された重厚な旨味とコラーゲンが溶け込みつつも、嫌な獣臭さは巧みに抑えられており、一口目から鮮烈なインパクトを与えます。そこに合わされるのが、キリッとエッジの効いた秘伝の醤油ダレ(カエシ)です。甘めの豚骨スープが多い福岡において、このシャープな塩味と豚骨の濃厚なコクのコントラストこそが、ひと口すするごとにレンゲが止まらなくなる中毒性の源泉となっています。
なお、近年東日本を中心にブームを巻き起こしている「ちゃん系ラーメン」(透き通った豚骨清湯ベースの醤油ラーメン)と名前が似ていることから混同されるケースが見られますが、ルーツは完全に異なります。なおちゃんラーメンは、本場・福岡の地で半世紀近く愛され続ける「ふくちゃん系白濁濃厚豚骨」の正統後継者であり、九州屈指の濃度とパンチを誇る本格豚骨ラーメンです。