モバイル事業の赤字を長年支え続けてきたのは、間違いなく「金融事業」という圧倒的な現金創出マシンだった。楽天銀行の再上場や、グループ内金融セクターの再編をめぐる動きは、株式市場でも常に注目の的だ。
ポイント経済圏の優位性を活かした金融クロスメディア戦略は、他社がどれほど模倣しようとも容易には追いつけない厚みを持つ。銀行、証券、カード、保険がシームレスに連動し、そこにモバイルユーザーが流れ込む。モバイル事業で獲得した顧客を金融サービスへと導くエコシステムの回遊率は、2026年に入り過去最高を更新した。一時は金融部門の切り売りすら噂されたが、結果として金融と通信のシナジーこそが、楽天のV字回復を支える強固な基盤となっている。