ゴルフウェアをめぐる規制緩和の背景には、競技団体やゴルフ産業全体の構造変化がある。公益財団法人日本ゴルフ協会や日本プロゴルフ協会は、若年層の参入障壁を取り除き、スポーツとしての裾野を広げるためのマナー見直しを継続的に進めてきた。
かつては厳格だった服装規定も、気候変動による夏の猛暑対策やアスリート志向の高まりを受け、ハイテク素材を用いた機能性スポーツウェアの着用が公式に認められるようになった。アパレル産業においても、高価格帯のゴルフ専業ブランド一強の時代は終わりを告げ、機能性とコストパフォーマンスを両立させた日常着のスポーツ転用が一般化している。
形式主義から実用主義へ。だが、この変化は「何を身につけても良い」という無秩序を意味しない。ルールが柔軟になったからこそ、ゴルファー個々のマナー意識と、場に対するリスペクトが問われる時代に入っているのだ。