肌寒い早春の風が吹き抜ける選抜高等学校野球大会と、照りつける太陽がグラウンドを焦がす全国高等学校野球選手権大会。同じ舞台でありながら、求められるフィジカルとメンタルのタフネスはまるで別物だ。春に露呈したチームの脆さを夏までにどう埋めるか、その数か月間に及ぶ激しい自己変革こそが勝負の分水嶺となる。
春の覇者が徹底的に研究され、マークが厳しくなる夏。春夏連覇のハードルがいかに高いかは歴史が証明している。相手の裏をかく新戦術、土壇場での代打策、張り詰めた緊張感の中で平常心を保つメンタルトレーニング。幾重もの試練を乗り越えた者だけが、深紅の大優勝旗に手を伸ばすことができるのだ。