出版界の雄である講談社と、日本映画のトップランナーである東宝。この二大巨頭がタッグを組んだ事実だけでも、本作にかける並々ならぬ覚悟が伝わってくる。エンターテインメントの表層をなぞるだけにとどまらない、重厚なヒューマンドラマとしての完成度を追求した布陣だ。
企画の立ち上げから数年の歳月を費やし、練り上げられた脚本はすでに何十回もの改稿を経ている。商業的な成功のみを狙った安易なヒットの法則を捨て去り、人間の暗部と再生を赤裸々に描く。両社のタッグは、停滞する実写エンタメの現状を打破するための強力な劇薬となるに違いない。