「時間が解決してくれる」という言葉がありますが、遺族にとって時間は必ずしも特効薬にはなりません。松永さんは命日や節目を迎えるたび、記者会見や公式発信を通じて揺れ動く胸の内を語り続けています。
玄関を開けても「おかえり」という声が響かない自宅、成長を見届けることができなかった莉子ちゃんのランドセル姿への想い。裁判が終わろうとも、加害者が世を去ろうとも、「生きていてほしかった」という根源的な苦しみは今も胸を締め付け続けています。
しかし松永さんは、悲しみを単なる絶望で終わらせるのではなく、「二人への愛を、他の誰かの命を救う力に変える」という強い意志へと昇華させていきました。その覚悟こそが、現在の精力的な啓発活動の原動力となっています。