SNSや大手Q&Aサイト、自動車コミュニティ(みんカラ等)を精査すると、パーツ名称の誤認に起因するユーザーの苦悩が数多く投稿されています。
「電話で『ドアの下のステップに傷がついた』と伝えて5万円程度と聞き工場へ持ち込んだところ、ロッカーパネルのインナーまで潰れており見積もりが25万円に跳ね上がった」(30代男性・セダンオーナー)
「リアフェンダーの凹みを治そうとしたら、リアフェンダーはボルト留めではなくボディモノコックと溶接されている『クォーターパネル』だと初めて知らされた。査定で減額対象になると言われて絶望した」(40代女性・コンパクトカーオーナー)
自動車流通において、交換歴がついても事故車扱いにならない「ボルト留め外板パーツ」と、切断・溶接が必要な「骨格・モノコック部材」には厳格な境界線が引かれています。
- ボルト留め外板(交換しても修復歴にならない):フロントバンパー、フロントフェンダー、ボンネット、前後ドアパネル、リアトランクフード・リアゲート。
- 溶接構造の骨格部位(切断交換や修正で修復歴=事故車扱いになる):A・B・Cピラー、サイドシル(ロッカーパネルの骨格部)、ルーフパネル、リアフェンダー(クォーターパネル)、クロスメンバー、フロアパン。
現場の板金塗装技工士は「お客様が『フェンダー』と仰るとき、前輪側か後輪側かで車の価値への影響が激変します。前輪のフロントフェンダーなら部品を取り寄せてボルトで付け替えるだけで済みますが、後輪側のリアフェンダー(クォーターパネル)は車体全体の骨格の一部を切り落として溶接し直す大手術になります。この決定的な違いを理解している一般ユーザーは極めて少ないのが現実です」と警鐘を鳴らしています。