日本のテレビ史において、燦然と輝く最高峰の金字塔が存在する。平均視聴率52.6%、最高視聴率62.9%という、現代のメディア環境では到底考えられない驚異的な数字を叩き出した『おしん』だ。1980年代前半のカラー放送定着期に放映されたこの作品は、日本国内にとどまらず世界数十カ国で反響を呼び、国境を越えた社会現象を巻き起こした。
放送年順に歴史を辿る中で、単なる番組の枠を超えて社会そのものにインパクトを与えた作品は稀である。過酷な運命に立ち向かう主人公の泥くさくも誇り高い姿は、多くの人々に生きる勇気を与えた。歴代視聴率ランキングの首位を今なお独走する伝説のヒューマンドラマとして、後続の作品へ与えた影響は計り知れない。