公的機関や専門家は、地震雲についてどのような見解を示しているのでしょうか。気象庁の公式見解は極めて明確です。気象庁は公式ウェブサイト等を通じて、「雲は大気圏の現象であり、地下深くで起きる地震の活動が直接雲の形状や色を変化させるという科学的根拠はない」と断言しています。
気象庁や日本地震学会が地震雲を否定する主な理由は以下の通りです。
- 発生場所の物理的スケールが違いすぎる:雨や雲が発生する対流圏は地上からせいぜい高度10km〜12km程度の大気現象です。一方、地震の震源は地下数十kmから数百kmの岩盤内であり、両者の間には直接的な熱力学的・流体力学的つながりがありません。
- 雲は風に流され常に変形している:大気圏内では常に上空の強風(ジェット気流や偏西風)が吹いており、雲の形状は気圧配置、気温勾配、湿度、地形風によって刻一刻と変化します。地殻からの影響を留め続けることは物理的に不可能です。
- 検証可能な再現性がない:「この形の雲が出たら○日以内にマグニチュード○の地震が起きる」といった予測モデルで、客観的な観測データと統計的有意性をもって立証されたものは過去に一つもありません。