兵庫の男子高校柔道を語る上で避けて通れないのが、群雄割拠する私立強豪校の存在だ。特に近年の勢力図は熾烈を極めている。
礼節と質実剛健を貫く「報徳学園」
報徳学園柔道部は、圧倒的なフィジカルと固い守備力、そして徹底された礼節で知られる。伝統的な「一本を取る柔道」を掲げつつ、泥臭い組み手争いでも相手を圧倒する。全日本クラスの有力選手を毎年輩出する、兵庫の絶対的軸だ。
革新とダイナミズム「神戸国際大附属」
阿部一二三という怪物(金メダリスト)を育んだ神戸国際大附属高校は、攻撃的で華麗な柔道を特徴とする。身体能力を極限まで引き出すトレーニング理論と、個性を潰さない指導方針が光る。一度勢いに乗った同校の選手を止めるのは至難の業だ。
名門の威信を背負う「育英」と追いすがる公立勢
古豪・育英高校の復活や、県立社高校のしぶとい戦いぶりも見逃せない。一回戦から決勝戦レベルの緊張感が漂う県大会では、シード校であっても足元をすくわれる危険が常に潜んでいる。