鼻をかんだティッシュに鮮血が混ざり、不安を覚えた経験を持つ人は多い。鼻をかむと血が出る原因の約8割から9割は、鼻中隔の前方にある「キーゼルバッハ部位」からの出血である。この部分は粘膜が極めて薄く、微小な動脈と静脈が網の目状に交差しているため、強い摩擦や空気圧、乾燥によって容易に破綻する。
アレルギー性鼻炎や風邪で炎症を起こしている粘膜は充血しており、少しかんだだけでも毛細血管が切れてしまう。止血のためには、小鼻を親指と人差し指で強くつまみ、やや下を向いた姿勢で10〜15分間圧迫を続けることが医学的な基本手技である。
また、鼻水が止まらない 対処法としては、抗ヒスタミン薬の内服だけでなく、温かい蒸しタオルを鼻の付け根に当てて局所の血流を促す方法が即効性を持つ。鼻腔内の温度が上がることで血管の異常拡張が落ち着き、自律神経の乱れによる過剰分泌を抑制できる。