川谷絵音を語る上で、2016年初頭に世間を席巻した週刊誌報道と一連のメディアバッシングは避けて通れない出来事です。当時、私生活における熱愛報道がワイドショーで連日大々的に取り上げられ、一定期間の活動自粛を余儀なくされました。
当時の報道各社による過熱した取材合戦やバッシングに対し、本人は後のドキュメンタリー番組や手記において「一時期は音楽を辞めることも考えた」と苦悩を吐露しています。しかし、活動休止期間中もスタジオに籠もり、愚直に楽曲を作り続けたことが転換点となりました。
彼が失墜したイメージから完全な復活を遂げた最大の要因は、言い訳を排し「圧倒的な作品クオリティで結果を出し続けたこと」に尽きます。復帰後の作品群はこれまで以上に洗練され、SMAPへの楽曲提供実績や新バンドの立ち上げによって、音楽関係者は再び彼の才能を求めざるを得なくなりました。ゴシップによる消費から、純粋な音楽的評価への回帰を果たした稀有な事例です。