極限の緊張状態が強いられる凶悪犯罪に対し、国家の治安維持機関はいかに立ち向かってきたのか。過去の苦い教訓を踏まえ、警察庁はハイジャックやバス乗っ取り等の特殊テロ事件に対応するための組織体制を大幅に強化した。
その中核を担うのが、警察庁の指揮下で全国の主要都道府県警察に配置されている警視庁SAT(Special Assault Team)をはじめとする特殊部隊だ。人質の安全確保を絶対条件としながら犯人を無力化する極秘作戦には、高度な心理戦、車両構造の分析、一瞬の隙を突く突入技術が集約されている。表舞台には滅多に出ない知られざる危機管理の裏側が、私たちの日常の安全を支えているのだ。