明治31年創立の歴史を誇る横手高校。学問の誉れ高き伝統校でありながら、野球部の歴史には幾度となく「あと一歩」で甲子園を逃してきた悔しさが刻まれている。OBや地域住民にとって、聖地の土を踏むことは幾世代にもわたる悲願だった。
今年、その重厚な歴史の扉をこじ開けたのは、自ら考え自律して動く令和の球児たちだ。監督主導の指示待ち野球を排し、選手同士がタブレット端末で配球パターンや守備位置を徹底討論するスタイルを確立。伝統の粘り強さに最新の戦術眼が加わったことで、チームはかつてない勝負強さを身につけたのだった。