抜歯後の穴を見て「白い塊が見える」と慌てるケースの多くに、正常な治癒過程で生じる肉芽(にくげ)組織との混同が挙げられます。この両者を混同しないための見分け方は次の通りです。
治りかけの初期段階では、血餅の表面に白血球やフィブリンと呼ばれるタンパク質が集まり、白〜淡い黄色を帯びた柔らかい膜のような塊が形成されます。これは傷口を塞ぐための正常な組織であり、順調に回復している証拠です。
一方、ドライソケットにおける「白いもの」は組織の再生ではなく、歯槽骨(顎の骨)そのものが剥き出しになっている状態です。ピンセットなどで触れると(※自己判断で触るのは厳禁ですが)石のように硬く、触れた瞬間に脳天を突き抜けるような激痛が走ります。白っぽいものが柔らかそうか、それとも硬い骨そのものに見えるかが視覚的な分かれ目となります。