抑え込むアプローチからの脱却として、現在最も信頼されているのが認知行動療法(CBT)をベースとした感情アプローチだ。出来事そのものではなく、その出来事をどのように解釈したか(認知のフレーム)に働きかけることで、湧き上がる怒りの波を根本から小さくする手法である。
かつて流行した単なるセルフヘルプの枠を超え、現代の感情コントロールは科学的なデータに基づく「感情のレジリエンス(回復力)」の構築へと進化している。自分の「〜すべき」という強いこだわり(コアビリーフ)を特定し、それをゆるめるトレーニングを行うことで、無理な我慢をしなくても自然と穏やかな視点を保てるようになる。精神論による努力を辞め、仕組みで感情を扱う技術こそが、現代人に必要な思考法と言えるだろう。