メディアが描く「屈強な超大国アメリカ」と、統計データが示す「平均175cmの国」というギャップは、実際に現地を訪れた日本人の体験談からも生々しく浮かび上がってきます。
大手掲示板やSNS、知恵袋などに投稿された在米駐在員や留学生のリアルな声を集約すると、興味深い共通項が見えてきます。
「渡米前は173cmの自分が小人に見えるのではと怯えていたが、ロサンゼルスやテキサスの大型スーパーに行くと、自分より背の低いヒスパニック系やアジア系の男性が半分近くを占めていて拍子抜けした」
「大柄だと感じるのは身長ではなく、車のシートを埋め尽くすような横幅と骨太さ。服のサイズ選びで困るのは丈の長さではなく、腕周りや身幅の巨大さだった」
一方で、全米どこでも同じ光景が広がっているわけではありません。訪問する地域やコミュニティによって体感は激変します。
北欧やドイツ系移民がルーツに多い中西部(ミネソタ州、ウィスコンシン州、アイオワ州など)の白人居住区や、アイビーリーグをはじめとする富裕層が集う私立大学のキャンパスでは、185cmを超える長身の若者が当たり前のように闊歩しています。現地を歩く観察者が見る光景は、「均質化されたアメリカ」ではなく、人種と経済階層によって居住エリアと体格が分断されたアメリカそのものです。