ドラマの画面で圧倒的な存在感を放っていた足袋型シューズ「陸王」。実はあれ、単なる架空の小道具などではない。実在する技術と、トップスポーツメーカーの協力が生み出した本物のシューズだ。
撮影において靴の設計・製作を担当したのは、日本を代表する総合スポーツメーカーである株式会社ミズノだ。劇中で茂木裕人が着用したシューズは、ミズノの膨大なソールデータと最新技術を結集し、伝統的な足袋のフォルムへ落とし込まれた特別製。ソール部分のミリ単位の厚み調整からアッパー素材の柔軟性まで、プロランナーが実際に走れるレベルのクオリティで特注された。
さらにモデルの原点には、埼玉県行田市に実在する老舗足袋メーカーが開発した「MUTEK(無敵)」という無骨なランニング足袋の存在があった。劇中の「こはぜ屋」同様、足袋の需要減に危機感を抱いた職人たちが、人間の足本来の力を呼び覚ますべく作った靴だ。ドラマの熱気は、本物の職人魂とメーカーの技術革新が融合したからこそ生まれたのだ。