自己免疫性脊髄炎の診断を受けた後、市原さんは過酷なリハビリテーションに挑み続けました。手足の麻痺を少しでも和らげ、再び自分の足で立ち、ファンの前で声を届けるための不屈の闘いでした。
その執念が実を結び、2018年3月にはNHKのバラエティ番組『おやすみ日本 眠れない大人の手紙』のナレーションを自宅で収録する形で、一時的な仕事復帰を果たしました。ベッドサイドに特設マイクを設置して行われたその語り口は、病中とは思えないほど穏やかで艶があり、多くの視聴者に深い感動を与えました。
しかし、難病による身体的ダメージは確実に蓄積していました。2018年秋以降、腸閉塞などの内科的合併症を併発して再入院を余儀なくされます。亡くなる直前、病院のベッドで見守るマネージャーや関係者に対して、市原さんは苦痛を訴えることなく、穏やかな表情で静かに呼吸を整えていたと伝えられています。最期は眠るように安らかな旅立ちでした。