同病院を語る上で外せないのが、前学長である細井裕司氏が提唱した「MBT(Medical Based Town)構想」である。これは医学的知見をあらゆる産業に注ぎ込み、住むだけで健康になれる街づくりを目指す世界初の試みだ。単に病気を治す病院から、病気にさせない社会基盤を創出する拠点への転換を図っている。
現在、民間企業数十社がこのプロジェクトに参画し、医療・ヘルスケア産業の新たなエコシステムが形成されている。居住者のバイタルデータをリアルタイムで解析するスマート住宅や、医学的エビデンスに基づく機能性食品の開発など、病院の敷地を越えたイノベーションが奈良県内から全国、そして世界へと発信されつつある。