徳川家康という歴史上屈指の偉人を演じるにあたり、松本潤 徳川家康 演技力評判は放送開始当初から大きな注目の的でした。序盤における「白兎」と揶揄されるほどの気弱さや、過酷な局面に直面して「どうすればいいんじゃ!」と取り乱す姿には、一部のオールドファンから戸惑いの声が上がったのも事実です。
しかし、物語が進行するにつれてその評価は劇的な変貌を遂げました。三方ヶ原の戦いや築山殿の悲劇といった過酷な試練を経て、青年の無邪気さは削ぎ落とされ、苦悩と孤独を呑み込みながら家臣の命を背負う冷徹な統率者へと変化していきます。松本潤が見せた視線の鋭さ、口元の微かな震え、低音を響かせる発声のグラデーションは、まさに「凡庸な人間が歴史の怪物へと化していく過程」を見事に具現化していました。
晩年の「狸親父」と称される時代に至っては、白髪交じりの威厳ある佇まいと、心の奥底に秘めた泰平への切なる願いを同居させ、演技者としての新境地を開拓しました。偶像的なスター性を完全に脱ぎ去り、泥臭く葛藤し続けた家康像は、2026年を迎えた現在のドラマ批評においても「最も感情移入できる人間的な家康」として高く評価されています。