半世紀近い歴史を振り返るとき、避けて通れないのが幾多の伝説を作った名プレイヤーたちの存在だ。かつて『ものまね王座決定戦』で空前のブームを巻き起こした四天王のひとり、コロッケが見せた圧倒的なデフォルメ芸は、お茶の間に衝撃を与えた。美川憲一や五木ひろしの特徴を大胆に強調し、単なる模倣を爆笑のエンターテインメントへと昇華させた功績は計り知れない。
一方で、独自の視点と鋭い観察眼で歌謡界の歌姫たちを再現した清水ミチコや、ルパン三世の声を継承するほどの完璧な声模倣で魅了した栗田貫一など、異彩を放つ才能が激突を繰り返してきた。株式会社フジテレビジョンが中心となって立ち上げた歴史的番組の数々は、昭和の歌謡曲から平成のJ-POP、令和の最新ヒット曲に至るまで、時代ごとの音楽シーンを映し出す鏡でもあった。
歴代優勝者たちのパフォーマンスに共通するのは、対象への圧倒的なリスペクトだ。ただ似せるだけでなく、本人のソウルや時代背景までも背負ってステージに立つ。だからこそ、視聴者の心に刻まれる感動が生まれる。