過去の大規模災害で浮き彫りとなったのが、避難所でのペットを巡る深刻な混乱だった。「ケージに入れて屋外で飼育する」同行避難では、飼い主の不安や近隣トラブルが絶えなかった。しかし近年、自治体の防災計画は大きな転換点を迎えている。
避難所内に飼い主とペットが同じスペースで過ごせる専用区画や大型エアーテントを配備する自治体が増加。においや鳴き声に対する配慮として、高性能防音壁の設置や獣医師チームの定期巡回スキームが組み込まれるようになった。命を守る現場において、人間と動物が共に安全を確保できる避難体制の構築は、自治体の防災力を測る新たな指標となっている。