骨付鳥を注文する際、必ず突きつけられるのが「おや(親鳥)」にするか「ひな(若鶏)」にするかという究極の二者択一です。この2つは単なるサイズ違いではなく、肉質から味わい、適したシチュエーションに至るまで全く異なる料理と言っても過言ではありません。
「おや」は卵を産み終えた採卵鶏(成鶏)を使用しており、飼育期間が長いため筋繊維が極めて発達しています。一口かじると刃が立たないほどの弾力に驚かされますが、あらかじめ切れ目が入れてある肉をハサミや歯で引きちぎりながら噛み締めると、奥底から熟成された濃厚なコクと脂の旨味が溢れ出します。一度この味を知った地元民や酒愛好家は、ほぼ例外なく「おや派」へと定着していきます。
一方の「ひな」は生後数十日の若鶏を使用しており、身離れがよく驚くほど柔らかです。皮のパリッとした食感と、ふんわりとした肉から滴る肉汁のコントラストは快感そのものであり、スパイシーなタレとの相性も抜群です。初心者やファミリー層にはまず「ひな」から体験することが強く推奨されます。