作品を彩った名ヒロインたちとの競演も欠かせない。代表格は『ロングバケーション』で魅せた山口智子とのコンビだ。年上女性と年下男性のリアルで洗練された掛け合いは、当時の恋愛ドラマの最高峰として今なお語り継がれている。
さらに、『HERO』や『ラブジェネレーション』で絶妙な掛け合いを見せた松たか子とのバディ関係は、作品に唯一無二のテンポ感と普遍的な魅力を与えた。また、彼が切り開いた最大の功績の一つが職業ドラマの質的転換だ。美容師、検事、パイロット、さらには総理大臣に至るまで、徹底的な現場取材とリアルな所作によって「その職業の本質」をエンターテインメントへと昇華させた。若者が「キムタクの演じた職業を目指す」という社会現象は、この圧倒的な役作りの賜物だった。