スポーツシーンやビジネスの現場で靴紐が解ける事態を防ぐため、実用性と審美性を極めた2つの決定的な結び方をマスターしておきましょう。
陸上選手やプロサッカー選手をはじめ、世界中のトップアスリートが愛用する結び方として知られるのが「イアンノット(Ian Knot)」です。考案者イアン・フィーゲン氏の名を冠したこの手法は、左右の輪っかを互いにクロスさせて引き抜くだけで、慣れればわずか1秒足らずで完成します。通常の蝶結びと同等の美しい仕上がりでありながら、交差部分が二重に噛み合うため、フルマラソンを走破しても全く緩まない驚異的なホールド力を発揮します。
【イアンノットの基本手順】
1. 最初に通常通り紐を1回交差させて締める。
2. 左右の紐でそれぞれ輪(ループ)を作る。このとき、右手の輪は手前に、左手の輪は奥に向けて垂らすのがコツ。
3. 左右の輪を同時に相手の輪の中に差し込み、互いの先端をつかんで左右にグッと引っ張る。
一方、レザーの革靴やドレスシューズで絶大な支持を得ているのが「ベルルッティ結び」です。名門紳士靴ブランド「ベルルッティ」の当主オルガ・ベルルッティが考案したとされるこの技法は、蝶結びのプロセスに「もう1回巻きを加える」構造になっています。結び目が非常にコンパクトで芸術的に整うだけでなく、摩擦抵抗が極めて高いため、硬く滑りやすい丸紐の革靴でも1日中解ける心配がありません。
【ベルルッティ結びの手順】
1. 1回目の交差を普通に作り、さらにそこへもう1度同じ向きで紐をくぐらせて二重巻きにして土台を固める。
2. 通常の蝶結びと同様に輪を作り、もう片方の紐を巻きつける。
3. 輪を引き出す際、さらにもう1回転結び目の中心にくぐらせてから左右のループを均等に締め上げる。