終戦直後、樹木の伐採によって一時は荒廃の危機に瀕したこの堤を復活させたのは、地元住民たちの並々ならぬ熱意だった。現在ではNPO法人幸手権現堂堤保存会を中心に、地域ボランティアの手によって桜の補修や菜の花の種まき、除草作業が年間を通じて丹念に行われている。
行政任せにするのではなく、自分たちの手で故郷の誇りを次世代へ継承しようとする活動が、この美しい景観を支える真のエンジンだ。春の桜と菜の花だけでなく、夏の紫陽花、秋の曼珠沙華(彼岸花)、冬の水仙と、一年を通じて美しい花々が咲き誇るリレーは、地域社会の強い絆と地道な努力の賜物と言える。