集団から「個」へ。消費のベクトルが変われば、ビジネスの現場も即座に反応する。都市部の商業施設やサービス業は今、「おひとり様華金」をターゲットにした高単価な企画でしのぎを削っている。
例えば、大手シネマコンプレックスが金曜夜限定で導入した「ソロプレミアムシート」は、完全個室型の観賞環境に上質なフレンチの軽食と高級ティーがセットになり、1回1万円を超える価格設定ながら数週間先まで予約が埋まる人気ぶりだ。また、高級ホテルが提供する「金曜夜チェックイン・土曜昼チェックアウト」の1泊ステイプランも、自分へのご褒美として働く女性たちの支持を集めている。
経済アナリストは「かつての華金消費は数千円の居酒屋を何軒もハシゴする『横の広がり』だったが、現在の消費は1箇所で数万円を投じる『縦の深掘り』へとシフトした。消費者は安さではなく、心身の満足度とプライベート空間の確保にお金を支払っている」と解説する。