無差別襲撃の犠牲となった梅田耕太郎さんは、兵庫県出身で東京の企業に勤務していた優秀なエンジニアでした。周囲からは「穏やかで誠実」「正義感が強く誰に対しても優しい」と深く慕われていた人物です。
事件当時、悲鳴を聞いた梅田さんは危険を顧みず犯人の元へ駆け寄り、覆いかぶさるようにして犯人を制止しようと試みました。犯人の注意を自分へと向けさせ、切りつけられていた女性乗客2人を避難させる時間を稼いだのです。
しかし、凶器を持った犯人の執拗な攻撃を受け、梅田さんは首や太ももなどに致命傷を負いました。負傷した女性2人は重傷を負いながらも一命を取り留めましたが、梅田さんは搬送先の病院で帰らぬ人となりました。自らの命を賭して見ず知らずの乗客を救ったその行動は、日本中に大きな衝撃と深い悲しみを与えました。