近年、現地の展示空間は国境や距離の壁を越えた広がりを見せている。世界的な文化プラットフォーム「Google Arts & Culture」との連携により、野島断層の超高精細3Dスキャンデータや館内パノラマ映像がオンライン上で公開され、海外の研究機関や学校教育現場からも日常的にアクセスされるようになった。
館内の映像シアターでは、発生当時の緊迫した状況を克明に捉えたNHKスペシャル「阪神・淡路大震災 激震の記録」の貴重なアーカイブ映像が上映されている。現在ではNHKオンデマンド等でも広く視聴可能なドキュメンタリーだが、断層そのものを間近に見下ろすこの場所で鑑賞する体験は格別だ。崩れ落ちる高架橋、燃え盛る市街地、救助を待つ人々の生々しい映像と足元の亀裂がリンクし、胸に迫るリアリティを生み出している。