岸田文雄前首相が進めた「新しい資本主義」と高市氏の構想は、表面的には投資重視の姿勢で共通しているように見えて、その深層にある哲学は大きく異なる。自由民主党内において保守本流を自任する高市氏は、分配論への過度な傾斜を警戒し、徹底的な「成長と技術投資」を前面に打ち出す。
しかし、党内の多様な勢力を束ね上げ、党内基盤を盤石にするためには依然として課題も多い。過度なタカ派色への警戒感を持つ慎重派をいかに説得し、政治・行政のシステム全体を動かす求心力を維持できるか。与党内での主導権争いは、今後も激しさを増すことは避けられない。