グローバル企業としての高額報酬が認められる一方、業績が暗転した際の責任の取り方も極めてシビアです。北米市場での販売苦戦やEV需要の減速により営業利益が大幅に落ち込んだ局面では、内田CEO自らが「役員報酬の50%自主返上(減額)」を表明しました。
経営トップが報酬半減に踏み切った背景には、国内外での生産能力調整や人員最適化といった痛みを伴う構造改革を進めるなかで、ステークホルダーへの誠姿勢を示す狙いがあります。
ここで注目されるのが、日産自動車の社員平均年収との格差です。最新の有報データによると、日産の一般従業員の平均年間給与は約810万〜850万円(平均年齢41〜43歳前後)で推移しています。
内田CEOの通常時報酬(約6億5,700万円)と比較すると、社長と平社員の年収格差は約77倍に達します。欧米企業の200〜300倍という格差に比べれば抑制的であるものの、日本国内の製造業としては依然として大きな隔たりが存在します。業績不振下での報酬返上は、現場で働く従業員の士気を維持するためにも不可欠な経営判断でした。