テイクアウトやデパ地下の惣菜が活況を呈する外食・中食産業において、衣の食感持続性は極めて重要なテーマだ。時間が経ってもべちゃつかないお弁当のおかずとして、竜田揚げの価値が見直されている。
かつてNHK『ためしてガッテン』が検証した科学的知見によれば、片栗粉のデンプン粒子は加熱によって強固な膜を形成し、肉汁を内側に閉じ込める力が小麦粉よりも強い。小麦粉衣は時間経過とともに空気中の水分や内部の蒸気を吸って柔らかくなるが、片栗粉主体の竜田揚げは表面の乾燥状態を長く保てる。冷めてもカリッとした歯ごたえが残る秘密は、デンプンの糊化(こか)特性にあったのだ。