日本で使用される食品添加物は、安全性試験を経て厚生労働大臣が認可した指定添加物(合成化合物が主)と、植物や海藻など自然界の素材から抽出された天然添加物(既存添加物や天然香料、一般飲食物添加物)に大別されます。しかし、「天然由来だから安全で、指定添加物だから危険」という単純な図式は科学的には成立しません。天然抽出物であっても過剰摂取やアレルギーリスクは存在し、指定添加物は厳格な一日摂取許容量(ADI)に基づいて管理されています。
さらに注意が必要なのがキャリーオーバー添加物の存在です。キャリーオーバーとは、原材料の製造工程で使用された添加物が、最終製品に持ち越されるものの、その量がごく微量で効果を発揮しない場合に表示を免除される仕組みを指します。
たとえば、「無添加せんべい」と書かれていても、味付けに使われた醤油の製造段階で保存料や調味料が使われていた場合、最終的なせんべいの原材料欄にはそれらを記載する必要がありません。つまり、一括表示の原材料名に添加物の記載が一切なくても、原材料の製造履歴まで辿ると完全にゼロとは言い切れないケースが存在します。