なぜ鹿児島からこれほどまでに屈強なアスリートが次々と生まれるのか。その秘密の一端は、この土地ならではの環境にある。
風向きによってはグラウンドを白く染める桜島の火山灰。脚をとられやすく、吸気にも配慮が必要なコンディションは、一見するとアスリートにとって不利に思える。しかし、鹿児島のアスリートたちはこの環境を逆手に取ってきた。不整地に近い足場でのトレーニングは、自然と体幹を鍛え、着地衝撃を吸収する柔らかく効率的な走法を養う。
さらに夏場の厳しい暑さと高い湿度は、心肺機能に強烈な負荷をかける。酷暑の中で鍛え上げられた心身は、秋から冬のトラックシーズンや駅伝シーズンに入った瞬間、爆発的なスタミナとなって開花する。恵まれた温暖な気候により、冬季でも本格的な屋外トラック練習が継続できる点も大きな利点だ。