後藤田正純氏を語る上で避けて通れないのが、その特異な血筋である。大叔父は、中曽根内閣の官房長官などを歴任し「カミソリ後藤田」の異名で畏怖された大物政治家・後藤田正晴氏だ。その鋭敏な知性と直言を辞さないDNAを受け継いだ正純氏は、自由民主党の衆議院議員として早くから頭角を現した。
しかし、その歯に衣着せぬ物言いや党内主流派への批判は、時に激しい逆風を招いた。政策通として評価される一方で、週刊誌による女性問題のスクープや党内対立など、国政時代の歩みは平坦な道ばかりではなかった。そうしたスキャンダル報道が過熱するたび、ワイドショーは夫妻の危機を騒ぎ立てたが、水野真紀は過度な釈明を避け、毅然とした態度で家庭の軸を守り続けた。