一連の激しいネット社会のバッシング文化やメディアのあり方についても、近年カルチャー批評の場で再検証が進んでいる。過去の発言や過ちと、アーティストの現在進行形の創作物をどう捉え、距離を置くべきなのか。日本におけるいわゆる「キャンセル・カルチャー」の苛烈な事例として、彼の存在は常に議論の提示者であり続けた。
しかし、実際のライヴハウスや野外フェスティバルの現場に足を運ぶ若年層のファンにとって、そうした言説の応酬すら過去の残響に過ぎないのかもしれない。彼らがステージに求めているのは、今この瞬間に空気を振動させる圧倒的な音の美しさと、そこから立ち上る純粋な衝動なのだ。