今回の火球飛来は、日本の宇宙科学研究にとっても大きな試金石となっている。JAXA(宇宙航空研究開発機構)は小惑星探査機「はやぶさ2」などで培った深宇宙探査の技術や観測ネットワークを応用し、国立天文台と連携して物体の元となった母天体の特定に着手した。
天文学の観点から見れば、地球近傍小惑星(NEO)の運動パターンを実証解析する絶好の機会だ。複数の広角カメラ映像から三次元的な軌道を逆算し、太陽系内のどこから飛来したのかを追跡する作業が続けられている。最先端の観測ネットワークと解析アルゴリズムが融合することで、宇宙から差し込む一瞬の光から極めて豊かな科学的知見が引き出されている。