近年、家事の時短トレンドを牽引しているのが「パッキンなし」または「パッキン一体型」の弁当箱です。従来の弁当箱最大のストレスであった「細い溝からパッキンを爪楊枝でほじくり出す作業」や「パッキン裏に繁殖する黒カビ」を根本から解決したことで、主婦層や一人暮らし層から絶大な評判を獲得しています。
しかし、ジャーナリスティックな視点で見逃せないのは、「パッキン一体型にも経年劣化の限界がある」という点です。蓋のポリプロピレンとエラストマー(ゴム状樹脂)を特殊成型で一体化させている製品は、パッキンだけを数百円で買い替えることができません。劣化して弾性が失われた場合、蓋ごと、あるいは本体まるごと買い換えるコストが発生します。
さらに「パッキン一体型弁当箱のお手入れ方法」にも注意が必要です。食洗機対応を謳っていても、高温の温水洗浄や乾燥機の熱風ヒーター直近に置くことを繰り返すと、樹脂の接合界面が熱伸縮により剥離し、隙間から微小な汁漏れを誘発することがあります。食洗機に入れる際は「上段カゴ(熱源から遠い位置)に配置する」こと、そして乾燥後は接合部に歪みがないかを定期確認することが、密閉力を数年間維持する秘訣です。