均衡を破ったのは、やはりこの男のバットだった。打席に立った大谷翔平は、相手先発投手の投じたキレのある初球スライダーを迷いなく振り抜く。
打球音が一瞬遅れて場内に響き渡る。快音を残した白球は、ぐんぐんと飛距離を伸ばし、右翼席最上段へと吸い込まれていった。圧巻の飛距離。2026年シーズンも驚異的な打率と本塁打数を維持し続ける大谷が見せた、あまりにも鮮やかな一撃だった。
ベンチに戻った大谷をナインがハイタッチで迎える。相手バッテリーの綿密な配球プランを打ち砕く一振りが、チームに計り知れない勇気を与えた瞬間だった。